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戸建てをオーバーハングにするメリットやデメリットとは?

カテゴリ:不動産コラム

戸建てをオーバーハングにするメリットやデメリットとは?

「オーバーハングってどういう仕組み?」
「オーバーハングにはどのようなメリット・デメリットがあるの?」

オーバーハングは建物の間取りを有効活用する方法として需要が高いです。しかしどのような仕組みなのか分からない方も多いのではないでしょうか。

また、オーバーハングの間取りを取り入れる際、事前にメリット・デメリットを理解しておく必要があります。

そこで、この記事ではオーバーハングの仕組みとメリット・デメリット、注意点を紹介します。

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オーバーハングとは?

オーバーハングとは、以下の画像の通り、2階以上の壁や梁などの構造体が外側に突き出ている箇所のことです。


戸建て住宅の場合、玄関上の部屋などに見られることが多く、オーバーハング部分は居室や物置などとして利用することができます。

ただし、オーバーハングできる距離は建物の構造などによって定められています。
また、オーバーハングした部分は延べ床面積に含まれるため、建物を建築する際の建ぺい率や容積率も考慮しなければいけません。
どの住宅でもオーバーハングできるわけではないため注意が必要です。

とはいえ、近年ではオーバーハングを取り入れている住宅は多いです。これからマイホームを建築される予定の方は、事前にオーバーハングのメリット・デメリットを理解しておく必要があります。

オーバーハングのメリットとは

オーバーハングのメリットは以下の3点挙げられます。

・敷地を有効に使える​
・2階の専有面積が広くなる
・1階部分の日よけや雨よけとなる

ひとつずつ詳しく紹介します。


敷地を有効に使える​

オーバーハングを利用すれば、敷地を有効に使うことができます。例えば狭小地の場合、庭を設けたくても敷地が狭く難しい場合があります。

しかし、1階部分の部屋を小さくし、2階をオーバーハングすれば、部屋を十分に確保することができ、なおかつ庭の確保も可能です。

特に都心部などは、狭小地が多くオーバーハングを取り入れて住宅が建築されています。敷地面積が狭くても、オーバーハングの住宅であれば、十分な居住スペースを確保した住宅を建築することができます。


2階の専有面積が広くなる

オーバーハングにすると、2階の専有面積が広くなるメリットがあります。狭小地の場合、庭を設けたり、駐車場にした場合は、1階部分の専有面積は狭くなります。

しかし、オーバーハングを取り入れれば、突き出ている部分も居住空間として使用できるため、専有面積は広くなるメリットがあります。

また、賃貸住宅などの2階にオーバーハングを取り入れると多く家賃が得られるメリットもあります。

賃貸住宅の家賃は、専有面積に反映されるため、高い家賃を得ることができ、収益性が向上します。


1階部分の日よけや雨よけとなる

オーバーハングがある部分の1階に関しては、日よけや雨よけとなります。オーバーハングを施工した1階が玄関などの場合、屋根を設置する必要もなくなります。

また、オーバーハングがあることで、建物の外観にアクセントをつけることができ、おしゃれな住宅にすることもできるというメリットがあります。

オーバーハングのデメリットとは

一方、オーバーハングにもデメリットが3点挙げられます。

・耐震性の検討が必要
・木造の場合は1.5mまで
・建築費用が上がる

ひとつずつ紹介します。


耐震性の検討が必要

オーバーハングを取り入れる間取りにする場合、耐震性の検討が必要です。2階部分が突き出ている部分に関しては、下支えがないため、建物全体の荷重バランスが不安定になる可能性があります。

もちろん、設計士は構造計算などを行ったうえでオーバーハングの間取りを設計するため、耐震上大きな問題はないものの、柱や壁の位置を検討する必要があります。

また、オーバーハングの箇所にピアノなど重い物を配置すると、老朽化した際、荷重に耐えられなくなる可能性も考えられます。

不安がある方は、あらかじめ耐震性を高める工事を行っておきましょう。


木造の場合は1.5mまで

オーバーハングができる距離は、木造の場合1.5mまでです。もちろん建物の構造によって異なるため、一概には言えないものの、ある程度のスペースを確保することができます。

柱や梁同士を密着させる「ラーメン構法」を構造躯体にした「耐震構法SE構法」であれば、2m近く延ばすこともできますが、どの建築家会社でも施工できるわけではなく、さらに建築費が大幅に上がります。

そもそもオーバーハングの距離より、どれくらい居住スペースを確保したいのかを優先して検討した方が良いでしょう。


建築費用が上がる

オーバーハングの部分の建築費用が加算されるため、当然ながら建築費用は上がります。オーバーハングの大きさを「奥行き1m、幅4m」と仮定すると、4㎡分の(1.2坪)施工面積が増えます。

木造住宅の1坪当たりの単価が、50万円〜70万円前後であると仮定すると、オーバーハングを取り入れた場合、60万円から84万円ほど増える計算になります。

さらに鉄骨造や鉄筋コンクリート造の住宅であれば、木造住宅の1.5倍〜2倍近い費用にもなるでしょう。

鉄骨造や鉄筋コンクリート造の住宅であれば、木造住宅の1.5倍〜2倍近い費用にもなるでしょう。

もちろん、建築家会社によって坪単価は異なるため、上記の価格より増減する可能性は高いです。

しかし、オーバーハングによって建物の施工面積が増える場合は、建築費用も高くなるため注意が必要です。

オーバーハングにする際の3つの注意点

オーバーハングにする際は、以下の3つの点に注意しなければいけません。

・建ぺい率・容積率に注意する
・斜線制限に注意する
・予算オーバーしないように注意する

ひとつずつ確認していきましょう。


建ぺい率・容積率に注意する

オーバーハングのある住宅を建築する場合、建ぺい率・容積率に注意しなければいけません。

建ぺい率:敷地に対して建築できる建築面積の割合のこと

容積率:敷地に対して建築できる延床面積の割合のこと

建築面積とは、1階部分の面積を指し、延べ床面積は各階の合計面積のことです。

建ぺい率と容積率は、各市町村の定める用途地域によって異なりますが、住宅地などでは建ぺい率40%〜60%、容積率は80%〜200%程度が一般的です。

建ぺい率が40%で敷地が200㎡の場合、80㎡までしか建築できないということです。しかし、オーバーハングを取り入れた建物の場合、一番広い階の床面積を建物面積として建ぺい率の計算に用います。

つまり、1階部分の面積が80㎡、2階部分の面積は90㎡になると、建ぺい率をオーバーすることになります。

間違えて1階部分などで計算してしまうと、建ぺい率をクリアできずそもそも住宅を建築できないことにもなりかねません。また、容積率に関してもオーバーしてしまう可能性もあるため注意が必要です。

とはいえ、依頼する建築会社の設計士が建ぺい率や容積率を計算してくれるため、建築主の方はプロに一任しましょう。


斜線制限に注意する

斜線制限とは、道路や隣地から引かれた斜線を超えないように建てる建築基準法の制限のことです。

斜線制限には以下の3種類あります。
・道路斜線制限
・隣地斜線制限
・北側斜線制限

ひとつずつ紹介します。


道路斜線制限

道路斜線制限とは、「敷地と面する道路の反対側の境界線から、一定の角度で敷地に向かって引いた斜線を超えないように建築物を建てなければならない」という制限のことです。


斜線の勾配は用途地域によって異なり、一般的な住宅地(住居系地域)であれば「1:1.25」、商業系や工業系であれば、「1:1.5」となります。

道路幅が広ければ、道路斜線制限に引っかかることは少ないです。しかし、建物を道路と自宅の敷地ギリギリに建築すると、オーバーハングした部分が道路斜線制限に引っかかってしまう恐れがあります。


隣地斜線制限

隣地斜線制限とは、「隣地に建つ建築物の通風または採光を確保するために高さや形状を制限する」ことです。


高さの制限は20mもしくは31m以上となるため、一般的な戸建住宅では該当しませんが、念のため把握しておきましょう。


北側斜線制限

北側斜線制限とは、「北側にある建物の日照を確保するために、敷地の北側との境界線から5mまたは10mの高さより、傾斜を1:1.25以下の斜線の範囲内で建築しなければいけない」という制限のことです。


オーバーハングは一般的に南側へ設けるケースが多いですが、中には北側に玄関を設ける場合もあります。そのため、オーバーハングを北側に取り入れる際は、北側斜線制限に注意しましょう。

なお、基準となる高さは、用途地域によって異なるうえ、すべての土地が北側斜線制限になるとは限りません。

北側斜線制限に該当するのは以下の用途地域の土地です。
・第一種低層住居専用地
・第二種低層住居専用地
・田園住居地域
・第一種中高層住居専用地域
・第二種中高層住居専用地域

上記の用途地域は、住宅地などが当てはまることが多いため注意しましょう。


予算オーバーしないように注意する

オーバーハングする際は、予算オーバーしないように注意しましょう。

先程もお伝えした通り、オーバーハングを取り入れる間取りにすることで、延べ床面積が増えるため、建築費用が高くなります。
一般的に、住宅の建築予算は住宅ローンの借入限度額を目安にします。予算をオーバーしてしまった場合、自己資金をねん出しなければいけません。

しかし、自己資金を出せない場合、住宅設備や間取りを変更して予算内に収める必要があり、場合によっては金融機関の再審査を行うことになることでしょう。

あらかじめ建築会社と予算の打ち合わせを行ってからオーバーハングを取り入れるか検討しましょう。

オーバーハングのメリットのまとめ

オーバーハングとは、2階以上の壁や梁などの構造体が外側に突き出ている箇所のことです。

2階部分の専有面積を広くすることができるうえ、敷地を最大限有効活用することができます。一方で建築費用が割高になってしまううえ、耐震性の検討が必要です。

必ず、設計士と詳細に打ち合わせを行い、予算を考慮しながらオーバーハングを取り入れる間取りにするか決めましょう。

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