不動産を購入するうえで、競売物件として売却されているものはどうなのか、悩んでしまう方もいるでしょう。
そのような方のために競売物件とはどのようなものなのか、購入するメリットとデメリットについてまとめましたので、参考にしてみてください。
競売物件とは？
競売物件とは、住宅ローンが返済できなくなった場合に担保となっていた土地や建物の不動産が、裁判所をとおして強制的に売却されるもののことです。
一般的な物件と違う点は、担保となっている不動産を裁判所に差し押さえられているため売主が存在せず、裁判所が所有権移転の手続きをおこなうことで買主は所有権を得ることができる点です。
購入の際には、オークションのような「入札」という方式で定められた期間内で購入者を募り、もっとも高い価格で入札した方が購入できます。
競売物件を購入するメリットは？
競売物件の購入には、以下のようなメリットがあります。
購入費用を安く抑えられる
競売物件は一般的に相場より価値が低く見積もられることが多いため、目安としては通常査定の6～7割ほどの価格で購入が可能です。
多様な物件がある
競売物件は一戸建てやマンション、土地など居住用の目的だけのも以外にも、店舗や事務所、ビルなどさまざまな種類の物件があります。
手続きが簡単
所有権の移転登記などの手続きは裁判所がおこない、購入者は入札用紙などの書類を提出して保証金を納付し、あとで残金を支払うだけなため、手続きが簡単です。
競売物件を購入するデメリットは？
競売物件の購入には、以下のようなデメリットがあります。
売主がいない
不動産売買をする上で、法律によって売主に課されている義務が果たされません。
たとえば競売物件の場合、登記簿の上で所有権が移転するだけで「引き渡し」がないため、その建物に第三者が住んでいる場合の立ち退き交渉などは不動産を入手した方がしなければなりません。
また「契約不適合責任」を負う売主がいないため、その物件の破損などの修繕も購入した方がすることになります。
物件の情報が限定されている
競売物件は、裁判所が作成した「物件明細書」と「現況調査報告書」、「評価書」という書類が主な情報となり、内覧することはできません。
購入期間が限られており落札の取り消しはできない
裁判所が定めた期間内に入札書を受けつける「期間入札」という形で、競売物件は購入します。
そして、入札したあとは落札の取り消しができません。
まとめ
競売物件は、担保となっている土地や建物などの不動産のことで、借りた住宅ローンを返済できなくなってしまった結果、裁判所をとおして強制的に売却されている物件です。
購入費用が安いなどのメリットがありますが、売主がいないなどのデメリットもあるため、購入を検討する際には注意しましょう。
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